自律神経と便秘

腸の働きは、自律神経によって支配されています。

自律神経は、自分の意思とは無関係に消化器や循環器・呼吸器の活動を、24時間支えています。自律神経の働きが乱れると、便秘の原因となります。

自律神経は、交感神経と副交感神経という、互いに反する作用を行う2つの神経から成り立っており、両者でバランスを取りながら、身体にとっての最適な状態を保っています。運動をしたり緊張すると心臓の動きが活発になり呼吸が速くなります。それは、交感神経の働きで、血流を増やして体内のいたる場所に酸素を送ろうとするためです。逆に心臓の動きをゆったりとさせ、身体をリラックスさせる時に働くのが、副交感神経です。

排便を促す腸の蠕動運動は、副交感神経によって支配されています。緊張やストレスばかりの状態では、交感神経が優位になってしまい、腸の働きが鈍くなり、それだけ排便されにくい状態が続くことになります。

交感神経は主に昼間の活動的な時間帯に、副交感神経は夜の安静時にメインに働きます。両者がバランス良く交互に主役となって機能することが、スムーズな排便には不可欠です。

緊張やストレスの多い生活は、自律神経を乱す大きな要因です。自律神経を整えるために必要なのは、なんと言っても睡眠。質の良い十分な睡眠で、自律神経を整えることも、健康的な排便にとっては重要なことです。